大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)846 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人大橋茹同斎藤寿の上告趣意第一点について。

贈賄者に返還された所論二万円を贈賄者から没収し若くは追徴しないことが判例

に違反するかどうかということは、贈賄者の刑罰に関係することであつて、本件の

収賄者たる被告人Aに関する事柄ではない。従つて、かゝる事由は同被告人に対す

る上告理由とはならない。

上告趣意第二点は事実誤認の主張であり、同三点は量刑不当の主張であつて、い

ずれも刑訴四〇五条所定の適法な上告理由に当らない。

弁護人島田武夫同島田徳郎の上告趣意第一点について。

第一審判決の認定した事実によれば、本件工事の請負は、所論のように地方自治

法二四三条にいう「臨時急施を要する」ものと認めたのではないのであるから、そ

の工事の請負を競争入札に付するか否かは議会の同意如何にかゝわるのであること

前記規定上明らかである。それゆえ、第一審判決が被告人の賄賂収受を職務に関し

たものと認めたことには所論のような違法はないので論旨は理由がない。

同第二点について。

事実審裁判所が犯情の差異により共同被告人の一人を他の被告人より重く処罰し

たからとて憲法一四条に違反しないことは、当裁判所大法廷判決の示すとおりであ

る(昭和二三年(れ)四三五号同年一〇月六日大法廷判決)。それゆえ、論旨の理

由ないことは右の判例に徴し明らかである。

同第三点について。

被告人が所論一〇万円をBから受領したことが収賄罪を構成することは原判決の

説示するとおりであるから、第一審判決を是認した原判決には所論のような違法は

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なく論旨は理由がない。なお、刑訴四一一条を適用すべきものとも認められない。

よつて、刑訴四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二七年一〇月二八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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